それ、わがままじゃないかも?“衝動性”と発達特性に気づいた家族の外食事件

こどものこと

🌱みんなでパフェを食べに行こう——それがすべてのはじまりだった

「パフェ食べに行こうか」


そんな一言から始まった、
家族4人での久しぶりの外食。

アスペルガー(今はASDという)のいわゆる
グレーゾーンである次女6歳は
「パフェ食べる!」と元気よく答えてくれて、
不登校5年生の長女も
「行く!」ってなって
私はその時を結構楽しみにしていた。

家族みんなで楽しく外食なんて、
実は久しぶりだったから。


🍛お店でメニューを開いた瞬間、スイッチが入った

お店についてメニューを開くなり、
次女の目が輝いた。

「全部おいしそう!」
「パフェじゃなくてお子様カレーにする!」
「ジュースも頼みたい!ジュース飲む!!」

時間は15時。
遅めの昼食を食べた後。
おやつにパフェを、と思っていたのだが
次女はまさかの主食を所望。
しかもメニューを見ると
あれもこれもおいしそうで
迷って迷って
まさかのお子様カレーを食べることに。

ええ!?パフェ食べにきたんだよ?
みんなデザート食べるんだよ?
次女ちゃんだけカレーでいいの?

次女は
「カレーがいい」
「ジュースも飲みたい。ジュース自分のお金で買うから」
(お小遣いを持ってきていた)

ということで

とまどいつつも、私は
「たまの外食だし」と受け入れることにした。
(実は私も軽く次女に言ったんだけどね…
「パフェ食べに来たんだからパフェにしよう」とか
でもそしたらまた癇癪が酷かったから、
あんまりいうのやめたの。)


ジュースに至っては
自分のお小遣いから出しても飲みたいんだから

まぁ、食べたいもの
食べればいいんじゃない?って。

でも、それで終わらなかった。


🍨追いパフェ!「どうしても食べたい!」が止まらない

まさかのお子様カレーほぼ完食。
ジュースも飲み干した次女。

今度は、
お姉ちゃんが頼んだ大きめパフェを見て一言。

「これも食べたい!今から注文する!」

すでにカレーとジュースを頼んだあとよ?
私も
「さすがに無理じゃない?お腹壊すよ?」
と止めたけれど、
気持ちは全く動かない。
そして癇癪を起こしてしまう。
レストランでの大声。ああ、これはダメだな。
注文させる方がいい…


次女の衝動は、
そのまま注文へと繋がっていった。


💢「わがまま」に見えた旦那の怒り

その様子を見ていた旦那は、
だんだん不機嫌になっていった。

「こんな小さな体で全部食べられるわけがない」
「デザートだけ食べに来たのに!」
自分勝手すぎる。わがままだろ」

空気は相当ピリついた。
私は——心の中で思っていた。

「これは、本当にわがままなの?」
「わたしはどうしても違う気がする」


🧠実は“脳の特性”だった——わがままとは違う視点

次女は昔から
「目の前にあるもの」に心を奪われやすい。
自分の中に湧き上がる
「欲しい」「したい」という感情をコントロールするのが苦手。
そしてこれをダメと制すると
ひどい癇癪やパニックが起こる。

これは“わがまま”じゃなくて、
「衝動性」や「感情制御の困難さ」という脳の特性から来ている
私は思っている。
でも毎回その都度の確信はないし、
「わがままじゃないのか?」と言われたら
絶対違うとも言えない。

わがままと、特性の違いがわからない。
だから、強くも言えない。

強くも言えないけど私は
旦那に

「脳だよ、脳!これは脳だ!怒らない方がいい!」
「怒っても何も変わらないし、また次女がパパ嫌いになる!

というしかなかった。。

ここでまた怒ってしまったら
この1か月くらいずっと怒らないできて
パパ好き!になってきた次女が
また近寄らなかったり怖がったりするようになる。

それだけは避けたい。

でも旦那の怒りはおさまることはなくて

結局大きなパフェを次女はかなり残した。
旦那の怒りはMAX
「だから言っただろ!絶対残すからやめとけって」

そして、自分が食べられないパフェを
怒りながら無理やり掻き込む旦那。
「残すの失礼だろ!」
「お金だってもったいないだろ!」って

それを見ていて
ああ、つらいな、と私は思った。

特性に対する理解って
なかなかすぐにできるもんじゃないんだな
っても思ったし

ワガママだと思ったら、
きっと引けないんだろうなって。
その怒りのやり場もないだろうし


次女は純粋に、
どれも食べたくて衝動を止められなかった
旦那はそれを理解できなかった。

そして、私は

その次女の衝動を他の行動・案に変える技術を
残念ながら持ちあわわせていなかったんだ。

むしゃくしゃしている旦那を見て
「残したって言いじゃん」って伝えたけど
無理やり食べようとしている旦那。
それを見て、
私もかなりイラっとしてしまって

「私が食べるからいい!!!」って
旦那が苦戦しているパフェを私が奪って
全部食ってやった。

誰も悪くないんだろうにな。
こんな親の姿、
子どもに見せたくなかったな。

そう思いながら秒で食べた。
味も分からないパフェ。

その後やはり次女は
「ママじゃなきゃやだ」がはじまった。

ああ…
せっかくちょっと
パパとの関係が良くなったと思ったら
また振り出しかぁ。。。残念だ

帰り道は、
次女と旦那は一言も会話しなかった。

外食も考えもんだな。
しばらくやめとこ。。。

残念。そんな出来事。

ちなみに
不登校長女(ギフテッド2E疑惑)は
「おいしいおいしい」ってパフェを一気に食べて
この茶番を横目に
ずっとスマホ見てましたね。
我関せずって感じで。
どこまでも、マイペース。


🗣専門家のひと言で、私は確信した

先日、不登校親の会で出会った、
発達に詳しい支援者にこの話をしたとき、
こう言われた。

「それ、わがままじゃないよ。脳の特性だと思って接した方が、お互いに楽になるから」

そのとき私は、ホッとした。
やっぱり、次女は“できないだけ”なんだ。

と同時に、
旦那にわかってもらうのは難しいなぁとも感じた。

一度、
理解したと思ったんだけどなぁ…
一筋縄ではいかないっか。と。


🩺医師からも言われていた「これは特性です」

実は以前、
小児科の先生にもこう言われたことがある。

「わがままではなく、特性です。そう思って関わってあげてください」

その時は旦那も納得してくれた。
でも日常では、
「甘やかしじゃないか?」という感情が湧くこともある。
それは私も同じ。
やっぱり「ワガママじゃん!」
って思うこともあるし
実際ワガママなんだろうという時、あるんだよ。

でもね、親として
全部が全部「ダメ」って言えないつらさもある。

そもそも親子の信頼関係から作らないと、と
心理士さんからは言われていて
これまでの「怒る育児をやめないとダメ」だと
「怒らないようになって、はじめてしつけができる」

我が家は、(特に旦那)
これまで怒って対応してきてるから
まだ次女にしつけができる段階にないんだって。
だから
そもそも「怒っちゃいけない」んだ。
怒らない育児をして、
次女が信頼してくれるようになってから
やっと聞く耳を持ってくれる。
まだその段階にないんだよ、と言われている。

そう再確認したけど、
怒らないって本当に難しい
私自身実感している。


💭家族でも、感じ方は違う

私は「困ったな」と思っても、
別に次女を責めたいわけではない。
けれど、旦那は特に
「しつけ」や「常識」の視点で見てしまう。
でもこれは旦那に限ったことではないし
私だって思うことももちろんある。
きっと親だったら
みんな葛藤するところじゃないかと思うのよ。

家族でも、捉え方はバラバラになる。
だからこそ
「この子の“できなさ”を責めないで」と伝え続けたいし
「脳がそうさせているんだ」
合言葉
自分自身に言い聞かせていきたい。
もちろん旦那にも。


🕊子どもの衝動性を、怒りに変えないで

未来を予測できないのも、
親に言われても、自分を止められないのも、
それは特性かもしれない。

それを「わがまま」と責めるのではなく、
「この子にはまだ難しいこと」
として受け止められたら
きっと、子どもも親も生きやすくなる。

親である自分が、
アンガーマネジメントでも
また学ばなきゃだめかな?
職場で、研修を何度も受けてるのにこれだ。


🌸今日の“パフェ事件”も、未来の学びになる

今回、
次女がデザートを食べる目的での外食で
カレーを頼んだこと
そのあとで、
食べられもしない大きなパフェを頼んだこと。


それが「無駄だった」と
思う気持ちも理解できるけれど、
この子にとってはそれすら“学び”になるはず。

現に、ボソっと次女は言った。

「ママ、残してごめんね、注文しすぎた」

娘なりに、学習している。
失敗して、後悔して、
それでも受け入れてもらえる安心感が
この子の「自己肯定感」を育てていくと私は信じたいし
こうやって自分を知って
これから彼女が生きていくための
1つの経験になっていけばいいじゃないかと。


💬あとがき

この子は、
自分の気持ちにとても素直なだけ。
それが“今の社会のルール”に合わないことがあるだけ。

私は、そんな次女の味方でいたいし
この子が
「自分ってダメなのかな」と思わずにすむように。
だから今日もまた、心の中で自分に言い聞かせる。

「これは、わがままじゃない。できないだけ。特性なんだ」

きっと、同じように
理不尽さに悩み怒ってしまう親御さんは
多いんだと思うし
日々葛藤している方もいらっしゃるでしょう。

私も同じです。
どうしても怒っちゃう。それも仕方ないこと。
だってさ、
私たちだって完璧じゃない。
にんげんだもの。

それでも、ちゃんと子供のこと考えてる。
それでいいんだと思ってる。


子育ては難しいとも感じるけど
決して一人ではないですね。
私もここにいますから、
一緒に考え、なやんでいきましょう。

私うるらのXです。日常を発信しています。
https://x.com/urumama_

いいね♡ご感想大歓迎です!
ここまでお読みくださりありがとうございました。

次女6歳が、「アスペルガー」と
小児科で言われたときの話↓↓

次女の癇癪のひとつを切り抜きました。
うちの子はこんな感じで癇癪をおこします。
(「アスペ」と病院で言われる前の話です)↓↓

こちらも病院でアスペと言われる前のこと。
家出した次女の話です。
どうしても「行きたい!」って
衝動を抑えられなかった時のことです。↓↓

コメント

タイトルとURLをコピーしました